株式会社北里検査センター
抗酸化力検査について
※本検査はWHO laboratory manual for the examination and processing of
human semen, Sixth Editionに記載されている手法を用いております。
精液には抗酸化物質(ビタミンC、リコピンなど)が含まれていますが、人によってその濃度は異なり、不妊男性では精漿中の抗酸化物質濃度が低い(1950μM未満)と報告されています。※1
抗酸化力検査では酸化すると色がつく物質(呈色剤)を利用し、精液サンプルに含まれる抗酸化物質の濃度を測定します。
抗酸化物質濃度が低い場合には、食事や生活習慣(喫煙、飲酒、睡眠)を改善することで向上する可能性があります。
精子クロマチン構造検査と併用して行うことで、精子DNAの断片化指数(DFI)が高い場合に、抗酸化物質が少ないことが原因による酸化ストレスによる影響を検討することができます。DFIが高く、抗酸化力が低い場合は生活習慣の改善等をお勧めします。
<測定方法>
はじめに採取した精液(サンプル必要量100µL以上)を測定プレートに分注し、そこに呈色剤と酸化させる物質(酸化剤)
を加えます。
次に酸化開始剤を添加すると、酸化剤が酸化反応を開始します。
すると酸化剤が、先に入れた呈色剤または精液に含まれる抗酸化物質を酸化させます。
呈色剤が酸化すると色がつきますが、精液に含まれる抗酸化物質が酸化する場合は色がつきません。
つまり精液中の抗酸化物質濃度が薄いほど色が濃くなります。検査ではこの色の濃さをプレートリーダーで測定し、抗酸化
物質の濃度を標準物質と比較して算出します。
※1: ShubhadeepR., et al., J Assist ReprodGenet, 2016;33:627-635
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